南国フルーツ

 

本州が気温40度超えの酷暑となっていた7月下旬、小笠原の最高気温は30度ほどで、気持ちの良い風の吹く避暑地となっていました。

ですが、年間を通じた小笠原の気温はやはり高く、気候区分は亜熱帯に属します。

今回は、亜熱帯・小笠原で食べた南国フルーツを紹介します。

 

まずはこちら。

 

―写真1 緑の六角形で覆われたフルーツ

 

トウモロコシくらいのサイズ、重さ300gほどのずっしり感、お値段900円とお高めです。

ありがたいことに、同じ宿を利用していたお客さんにお裾分けしていただきました。

最初にこのフルーツを見た私たちは、緑の六角形の部分が食べられるのだろうと思い、熟してポロポロと取れる六角形をお皿へ集めました。

 

そして宿のお母さんへ、

「おかあさーん、これ食べたいので洗ってくださーい」

 

するとお皿の中を見たお母さんは大爆笑です。

「ここは食べるところじゃないわよ〜 食べるのはもっと内側のじゅくじゅくしたところ!」

 

なるほど、確かによく見ると内側に、ねっとりと熟したところがあります。

どうやらここが食用になるらしいです。

 

―写真2 光沢のある薄黄色部分が食用

 

ところで、このフルーツをつける植物はいったい何かというと、サトイモ科の通称モンステラです。

フルーツとして売られていたのは肉穂花序という部分です。

 

―写真3  Monstera deliciosa 通称モンステラ(北大植物園にて撮影)

 

サトイモ科というと根茎を食べるサトイモもありますが、ミズバショウやザゼンソウ、テンナンショウ属、クワズイモなどのようにほとんどが食用には不向きです。(クワズイモなんてその名の通りですね。)

ですが、こちらのモンステラは学名がMonstera deliciosaで、種小名はdeliciousと語源を同じにしています。

つまり、モンステラ属の中でも美味しい種ということです!

(ちなみにMonsteraはラテン語で怪物を意味するmonstrum(いわゆるモンスター)に由来するらしいです。葉の切れ込みの形に由来するのでしょうか。)

 

 

さてさて、話は戻ってモンステラのお味はというと、、、甘酸っぱい!

ねっとりした舌触りに強い甘みが乗っていますが、最後に少し酸味があります。

他の食べ物に例えるなら、甘さはバナナ、最後の酸味はパイナップルです。

 

この肉穂花序は下方から上方へ徐々に熟していきますが、未熟部分はシュウ酸カルシウム(有毒)が残っている可能性が高く食用には不向きです。

一週間くらいかけて少しずつ摘んでいくのが美味しい食べ方だそうな。

小笠原で購入し、自分でもつまみながら持ち帰れるお土産フルーツとしてオススメです。

 

 

[おまけ]

宿の庭ではミラクルフルーツ(赤い果実、アカテツ科Synsepalum dulcificum)も育てているそうで、食後のデザートにいただきました。

 

―写真4 写真左:レモン 写真右:ミラクルフルーツ

 

ミラクルフルーツは種子の周りの果肉にミラクリンという物質が含まれています。

果肉を舌でよーく転がしてからレモンを食べると、、、

なんと、レモンが甘−い!全く酸っぱくない!!不思議!

 

 

亜熱帯・小笠原には、本州であまり出回らない南国フルーツが盛りだくさんです。

島内売店で見かけたらぜひ一度お試しください。

 

担当:田村



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